こんなに何度もシアトルに足を運んでいて、すでに多くのコーヒーショップには訪れていたのに、なぜかこのCafe Allegroに訪れていなかった事実は、私にはシアトルのカフェを語る資格はまだないということでした。
何を隠そう、Cafe Allegroはスターバックス第一号店よりも先に1975年に創業した、シアトルで最も古いエスプレッソバー。シアトルのカフェ文化を語るには欠かせない存在なのです。スターバックスの創業自体は1971年ですが、当時は豆の焙煎のみ行っており、エスプレッソを主体にしたドリンクの店頭販売を始めたのが1985年でした。また、スターバックスの元CEOハワード・シュルツ氏の著書で「カフェ・アレグロはスターバックスの原型となった」と言及しています。
公式のYouTube動画によると40年も通っているお客さんがおり、その歴史を作ってきました。
桜の有名なワシントン大学の公園から道をいっぽん挟んだ、静かな路地裏でCafe Allegroはシアトルの街を見守ってきました。カフェの建物自体は1909年に建てられた、とても古いものです。
モーニングコーヒーを摂ろうと朝いちばん(と思っていたが着いたのは11時だった)に訪れた頃には、パソコンで仕事をする人や新聞を読む人、友人と話し込む人など、店内はほぼ満席でした。
注文したエスプレッソマキアートは、スモーキーでしっかりとした苦み。これぞまさにシアトルらしいエスプレッソです。
いわゆるサードウェーブコーヒーといわれる繊細な味が楽しめるスペシャリティコーヒーはもちろん大好きですが、スターバックスが代表するシアトル発祥のセカンドウェーブコーヒー文化も愛しています。朝コーヒーショップに立ち寄り、カップを片手に仕事に向かう人が増えた文化であり、生活の中にコーヒーがより密着するようになった時代でもあるからです。その香りが残るシアトルのカフェめぐりはやめられません。そして、その文化が続くこのCafe Allegroにようやく訪れることができ、感無量でした。
Cafe Allegro
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Alleyway, 4214 University Way NE, Seattle, WA 98105 アメリカ合衆国
7am -5pm
8am – 5pm (Sat&Sun)