「海もあって、山もあって…かといって田舎すぎないし。街の中心は便利だし、アクセスもしやすい。ごはんも美味しいしね、福岡はいいよ。」
福岡入りして2日目。1日目にすでにおおよそ福岡の街をまわった私は、此処に住むその人の言葉を大きく頷きながら聞いていた。それに、初めて訪れた土地なのになぜか親しみを感じていることに気づく。海と山に囲まれた、どこへ行くにもアクセスのしやすいコンパクトな街。おまけに空港が中心地から近く、観光客にやさしい。私が3年前に住んでいた、カナダはバンクーバーを思い出させるからだろうか。
多様な文化を持つバンクーバーと、とりどりのお店が集まる福岡のコーヒーシーンはよく似ていた。自由にのびのびとした、それぞれのそのお店らしいキャラクターを感じ、どのお店に足を運んでもわくわくした。
今回、仕事のための福岡滞在で、前入りしてまる1日と、スキマ時間を合わせてもう一日分くらいの時間に、とにかくコーヒーショップをめぐった。日本国内で東京と同じくらいアツいコーヒーシーンは福岡だと確信していたから、たくさんのお店に足を運びたかったし、私の確信通り(コーヒーに関してはとても鼻が利くと自負している)どのお店も本当によかったので、私が回った全12軒(+おまけ)を、エリアごとに、前後編に分けて紹介したいと思う。
1. FUGLEN FUKUOKA
2. Scapes
3. COFFEE COUNTY pain stock
4. Ne shigan
(おまけ)TSUBAME DOGHNUTS
5. manu coffee
6. REC COFFEE
(以下、更新予定の後半の記事にて)
7. ROASTERY MANLY COFFEE
8. ハニー珈琲
9. ROUND COUNTER
(おまけ)filipepe
10. 珈琲美美
11. Apartment coffee Door
12. Megane coffee & sprits
まずは街の中心地、博多駅周辺から。
1. FUGLEN FUKUOKA
フグレンが九州初上陸する地に選んだのが福岡博多。もともとはノルウェーのコーヒーロースターで、日本に上陸し渋谷の奥、富ヶ谷に店舗をかまえてもう10年が経つ。東京ではすっかり馴染みのあるお店だ
博多イーストテラスというオフィスビルの1階に、2022年9月14日、オープンした福岡の店舗は、ノルウェーのヴィンテージデザインの家具や内装に今までのフグレンの雰囲気を感じつつ、天井が高く、シンプルで広々とした空間は彼らの新しい一面を垣間見るようだった。東京の店舗と同じく、夜にはコーヒーカクテルも楽しむことができる。
博多でしか飲めないドリンクは「Kombucha」だそうだ。Kombuchaというのは紅茶キノコを原料にした中国発祥の発酵飲料で、日本で指す昆布茶とは違う。とてもすっきりとした飲み物で、ワタシ的にはリンゴ酢を割ったような味がする、と表現したい。フグレンのKombuchaは福岡の八女茶を入れて作られているそう。やわらかな甘みが加わり、とても美味しかった。
FUGLEN FUKUOKA
(↑GoogleMapsリンクに飛びます)
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営業時間:8:00 – 20:00
定休日:なし
西へ進む。中洲の方へ向かう道すがら、大きなショッピングセンターキャナルシティ近く。序盤に紹介するにはなかなかパンチが効いている店だが、ここを目的にしてまた福岡に行きたいと思うほどのいいお店に出会った。
2. Scapes
60年の歴史がある、でも、なんの変哲もない建物をリノベーションし作られたのは「花屋カフェ」といえばいいのだろうか。そのやわらかいイメージのある文字面からは想像できない、無機質で冷たさのあるデザインが、スタイリッシュでかっこいいScapes。
店内は存在感のある盆栽で溢れており、私たち人間はその中にお邪魔させてもらうように小さなスペースにあるテーブルと椅子に座る。炭火焼きの自家焙煎のコーヒーとざら茶がいただける。スタッフのお兄さんが盆栽について丁寧に教えてくださったのだが、ひしひしと盆栽愛が伝わってきて、いい時間を過ごすことができた。
Scapes
Website
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営業時間:11:00 – 24:00(日曜日のみ20:00まで)
定休日:なし
博多といえば、那珂川と博多川に挟まれた中洲の歓楽街を思い浮かべるだろう。昼間は拓けた視界が気持ちよく、海風に乗ってのんびりとした雰囲気が漂ってくる。
3. COFFEE COUNTY pain stock
博多の有名なベーカリー「パンストック」と、福岡を代表するコーヒーロースター「COFFEE COUNTY」の、夢のようなコラボが楽しめる店舗が中洲にある。正にまだ夢心地のような早朝から足を運んだが、すでに長蛇の列ができる人気ぶり。
2013年、久留米市に焙煎所をオープンしたCOFFEE COUNTYは、今や福岡を代表するコーヒーロースター。オープン前には3ヶ月、中米のコーヒー産地に赴き、ニカラグアでは住み込んでコーヒーづくりを学んだそう。その後も直接生産地を訪れ、つながりをもったコーヒー農園のコーヒー豆を、福岡の地で丁寧に届けている。美味しいパンとコーヒーで最高の朝食を摂った。
COFFEE COUNTY pain stock
Website(pain stock)
Website(Coffee County)
Instagram(pain stock)
Instagram(Coffee County)
営業時間:8:00 – 19:00
定休日:月曜日・第1&3火曜日
中洲から南へ向かい、春吉と呼ばれるエリアへ。
4. Ne shigan
福岡で韓国カフェといえばここ、ネシガン。やわらかな色合いのシンプルなインテリアや、ドリンクメニューにエイド(砂糖漬けにしたフルーツを炭酸水で割ったドリンク)があり、本場の雰囲気が味わえる。
また、夜には韓国ドラマ・映画の上映会や日韓交流会を開催していたり、平日なら比較的空いているそうなので、電源が完備されたカウンター席で仕事や勉強ができて、店名が意味する「わたしの時間」をゆっくりと過ごせる。写真映えする本棚など、写真に収めたくなるスポットがしっかり作られているのも韓国カフェらしい。
Ne shigan
Instagram
営業時間
月〜木:11:00 – 18:00
金:11:00 – 23:00
土・日:12:00 – 23:00
定休日:なし
(おまけ)
TSUBAME DONUT
ドーナツに目がない私、ネシガンに向かう途中に見つけたTSUBAME DONUTでシンプルなドーナツをテイクアウト。手のひらに収まるこぶりなサイズが嬉しい。(カフェ巡りは胃袋の容量との戦いなのである。)春吉の店舗はテイクアウトのみだが、後編の記事で紹介するManly Coffee近くにイートインできるカフェの店舗がある。
TSUBAME DONUT(渡辺通店)
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5. manu coffee
演奏のお仕事のとき、会場の近くに美味しいコーヒー屋さんがあるかどうかチェックするのを、ひそかに楽しみにしている。リハーサルを終えて本番まで時間があったりするので、そこでさくっとカフェイン摂取を、しかも美味しいコーヒーだったなら最高だ。
今回福岡で1公演目に演奏させていただいた Live & Bar DrexeL の1階にはmanu coffeeが。もちろん私のテンションは最高潮で、リハーサルが終わるなり駆け込んだ。
ユニークなアレンジコーヒーの種類がたくさん。”Take five”というジャズの名曲を冠したドリンクがあったので頼んでみたかったのだが、残念ながら売り切れだった。
代わりにマヌモカを注文。チョコレートのほどよい甘さが、口の疲れを癒やしてくれた。
ユニークなのはドリンクメニューだけでなく、コーヒー自販機があったり、最近アメリカでも流行っているスペシャリティコーヒーのインスタントがあったり、様々なアーティストとコラボしたグッズを作っていたり、遊び心のある、でも気取らないお店。
manu coffee
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営業時間:9:00 -24:00(春吉店)
定休日:なし
薬院駅の方へ向かう。
6. REC COFFEE Yakuin Station Front Store
カフェには2種類あって、ちょっと背伸びしてお出かけの目的になるようなカフェと、家の近所だったり駅からすぐのところにある、日頃から通うカフェ。このレックコーヒーは間違いなく後者で、薬院駅からすぐのところにあることもあってか、お客さんが家にいるかのように心からくつろいでいるのがわかる。
既に東京にも店舗があるレックコーヒーだが、福岡発祥なので、ぜひ足を運びたかった。
福岡市内に6店舗。街の中にこんないいお店がある福岡市民をうらやみながら、美しいケーキをつつく。
REC COFFEE
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営業時間(薬院駅前店)
月〜木:8:00 – 24:00
金:8:00 – 25:00
土:10:00 – 25:00
日祝:10:00 – 24:00
定休日:なし
冒頭にも書いたとおりとてもコンパクトな街なので、前編に挙げた6店はほとんど歩いて回ることができる。さて、まだまだ福岡カフェめぐりは続きます。後編をお楽しみに。
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