今度旅に出られる時、わたしはどんな気持ちになるんだろう。
この2年以上、ふたたび旅することを夢見てはこう考えていたが、自分でもどんな気持ちになるのかは想像がつかなかった。海外を旅するようになってからこんなに長い期間、日本にいることはなかったから。
出発前夜、昨日の夜は結局眠るのが遅くなってしまったのだが、緊張して眠れないというわけではなく、あ、これ入れたっけ、やっぱりこれも必要かもしれない、などとスーツケースの中を確認したり、何度も確かめたはずのパスポートやeチケットのメールを開いたり閉じたりしていた。(実際、アメリカのビザが有効になっている以前のパスポートをすっかり忘れていた…)
楽しみと言えば楽しみだけれど、なんとなく、こわさや緊張の方が勝っていたのかもしれない。はじめて海外旅行する時のような気持ちに似ているんだろうか。それを思い出すには、随分と長い年月が過ぎているが。
韓国で乗り継ぎ、現在シアトルに向かう飛行機の中でこれを書いている。しかもこの後、シアトルからバンクーバーにバスで向かうという旅程にした自分を心底うらんでいる。
まぁまぁ暇だ。いまどきWi-Fiの繋がらない飛行機もあるんだなと思いつつ、でもそうでもしないとこの日記を書いていなかったと思う。
そういえば、夜の飛行機は満天の星空が見えることもすっかり忘れていた。きっと世界でいちばん美しい夜空は、空から見る空だ。地上の光も届かない漆黒の中で、数えきれないほどの煌めきが見える。いくつも星が流れて旅の幸先のいいスタートとなったところで、一眠りしようと思う。