あれだけ「日記」を書くと豪語していたのに、あっさりと書かないうちに日が過ぎてしまった。晴れやか、とまではいかないが、カフェに一緒に出かけるような友達や、英語と日本語を交互に教え合うような友達が出来たり、楽器の練習やコーヒーを淹れる時間が取れているので、以前に比べて気持ちが落ち着いているように思う。
今日は、穏やかな日曜日だった。まだ8月だというのにバンクーバーの夏は急いで秋に向かおうとしていて、朝晩は結構冷え込んできているのだが、日中はさわやかな空気に強い陽が差す。
日本人の友だちと、14時にYaletownの駅に待ち合わせし、Small Victoryというカフェへ出かけた。やっと友達が出来たのに、彼女はすぐにモントリオールに引っ越してしまうのでさみしいのだが、かわいいカフェできらきらしたケーキをつつき、将来の話や恋愛の話などをして、久しぶりに女子会なるものを堪能した。
その後はふらふらとダウンタウンの中心を目指し歩いていたら、教会の前にSunday Jazzの看板が。16時からと書いてあって、見つけたのは15時50分。これは聞くしかないねと、入ってみた。偶然にも彼女もクラリネットを趣味でやっていて、それが仲良くなるきっかけでもあったのだが、なんと今日のバンドにはクラリネット奏者もいた。(しかもGeoff Claridgeという、まるでクラリネット奏者になることが決まっていたかのような名前で驚いた。牧師さんにも彼の名前もクラリネットでね、おっと違った、みたいにいじられていた。笑)
一曲終えるごとに聖書の教えをはさみながら、ゆっくりとコンサートは進んだ。
話を挟むことでクールダウンされてしまうのか、曲目も激しいものがなかったせいか、奏者がエキサイトすることはなかったが、とても優しいサウンドのするバンドだった。ステンドグラスから差す柔らかい夕方の光が、控えめに肩や頭を揺らす聴衆をつつんでいた。
こうやって音楽を聴いたのはいつぶりだっただろうか。
夏のジャズフェスティバルも野外コンサートも、とても一人で出かける気にはならなかったけれど、でも夏の楽しいことたちがどんどんと終わっていくので、行かなかったことを少し後悔している。
この教会のコンサートは毎週やっているようなので、今度はひとりでも、足を運ぼうと思う。
・Small Victory Bread & Coffee
YaletownとSouth Granvilleの2店舗、展開している。本格的なベーカリー(バンクーバー市内になかなか少ない)と美しい小さなケーキが楽しめる。コーヒーもこだわっており、ハンドドリップでは主に地元のロースターの豆を選ぶことができる。(私が行った時はバンクーバーのロースター、LUNAとPrototypeの豆)
・St. Andrew’s Wesley United Church